プロローグ
(甘さ:★★★☆・)
『どわっ!?……イッタタタタ……』
畳に背中を打ちつけ、全身に走る衝撃に悶絶する。
「おい、ちゃんと受け身とらねぇと危ねぇだろ!」
オレ、寺内令次の腕を引っ張って起こしてくれたのは、
今しがたオレを華麗に投げ飛ばしてくれた張本人で、
大学の柔道部寮での同居人でもある黒岩雄一先輩だ。
『ハァ…ハァ……そんなこと言われても、
先輩の技早すぎて、何が起こってるのか全然分からなくて』
「だから身体が自然と受け身とるようになるまで、
こうして延々と投げまくるわけだろ?」
『ちょっ、待ってくださいって……うわぁぁっ!!』
ドンッ!と鈍い音がして、気づいたらまた畳の上に横たわっていた。
背中がジンジンして、息苦しささえ感じるくらいで、
もうへとへとで起き上がることもできなかった。
『ハァッ……ハァッ……』
「ったく、お前が早く黒帯締めたいって言うから、
個人練習付き合ってやってんのに、だらしねぇな」
『す……すみません……先輩』
物心つく前から柔道着に袖を通していた黒帯の先輩と、
大学までろくに運動もせずに柔道部に入った白帯のオレとじゃ、
部活の通常練習後に残っている体力が違い過ぎた。
「んじゃ、最後はこれだな……」
オレを見下ろしていた先輩がそのまま上に覆いかぶさってくる。
上四方固……最初これを掛けられた時は、
反対向いてるし、シックスナインの体勢みたいだと思ったけど、
顔の上に来るのは股間ではなく、
はだけた柔道着から垣間見える先輩の割れた腹筋だった。
『う、うぐっ!?』
汗を吸った柔道着の匂いがムワッと漂って来て、
ガタイのいい先輩の身体の温もりがじわじわ伝わってくる。
興奮してしまう状況に置かれたオレの下半身側から、先輩の声が響く。
「今日は抜けられるといいな……俺に抜かれちまう前に」
先輩はそう言うと、オレからは見えない、オレの股間を鷲掴んだ。
ぐにゅっ…
『むぐっ!?』
肉棒を下穿きの上から力強く握り込まれ、オレは悶えた。
「ん?お前またボクサーパンツかなんか下に穿いてんだろ!
下穿きは下穿きなんだから、何も着るなって言ったよな?」
『い、いや、やっぱりその…収まりが…どうも…』
「ああ、そうか、練習中に擦れて勃起したら形でバレちまうからか。
毎日抜いてやってんのに、今こうしてギン勃ちだもんな」
『そ、それは……』
“それは、先輩が好きだからだ!”とは言えない……。
一瞬勘違いしてしまいそうになるが、先輩は紛れもなくノンケだ。
寮部屋にはグラドルのポスターがでかでかと張ってあるし、
巨乳がぽろんと飛び出している表紙のエロ本だって置いてある。
「お前じゃ性欲強すぎて、俺と同じ禁欲トレーニングは無理だろうな」
オレのチンコを握っている理由はこれだった。
コーチから自慰を我慢すると筋力が増すと言われ、
自分のを弄る代わりに、オレので気を紛らわそうとしているわけだ。
「さて、今日もたっぷり搾ってやるからな」
『うぅ…先輩、毎日無理矢理搾られるのは…さすがに、辛いです…』
「だったら、抜け出せばいいだけの話だろ?」
先輩の手が股間を掴んでいる以上、上四方固は不完全なはずで、
頑張れば抜けられるはずなのだが、今は全然力が入らない。
『うぐっ……むぐぅ……』
オレがなんとか抜けようと動くと、先輩の柔道着がさらにはだけて、
露わになった腹筋がそのまま顔面に押し当てられ、
興奮の余り、ますます力が抜けていった。
「へへっ、大人しくなっちまったな。
チンポもガチガチになってきたし、搾られる覚悟ができたのか?」
『ち、違い、ます…って…ああぁっ!!』
先輩がオレの股間を鷲掴む手を、
シコシコと扱くように動かし始めた。
『おっ、ああっ、先輩、やめっ…あ、ああっ!!』
「お前ホント敏感だよな。
ちょっと扱いてやっただけで、すげぇ声出すし」
『そんなっ、チンコ、弄られたら、誰だって声、出ますって!』
「そうか?
俺はイク時だけ、イクッて呟くくらいで、
善がったりしねぇで、ほぼ無言で行けると思うぞ」
オレはそんなの絶対無理だと先輩に分からせるべく、
手を動かして、頭上にある先輩の股間をギュッと掴んでやった。
「ん、あぁっ!?」
『ほら、先輩だって……って、あれっ!?チンコ勃ってる!?』
先輩が分かりやすく声を出して悶えたことよりも、
下穿きの中で勃起していた肉棒の感触に驚いた。
本当は自分のを弄りたくてたまらないんだというのが、
ハッキリと分かった瞬間だった。
「誰が俺のを触っていいなんて言った?
……つか、いつまで握ってやがんだ!」
『ハッ!?す、すみません、先輩……』
布一枚を挟んだ硬く反り勃つ肉棒の熱さが伝わってきて、
思わず、ずっと握り続けてしまっていた。
オレが慌てて手を放すと、
先輩の身体がすっとオレから離れていく。
『せ、先輩?…今日はもう…終わりでいいんですか?』
「……んなわけねぇだろ?
お前は俺を怒らせちまったんだ……。
手で優しく搾ってなんてやらねぇからな」
『手以外でどうやって……うわぁっ!?』
脚の間に立った先輩が、オレの両脚を両脇に抱え上げ、
動けないようにがっちりとホールドした。
この体勢で何を……と考えている内に、先輩の足の裏が、
オレのもっこりと膨らんだ股間を捉える。
「これで、最後までイかせてやるからな!」
『ん、あああっ!?
そんなっ、電気アンマなんてっ!う、ああぁっ!』
先輩はオレの脚を引っ張りながら、
股間に乗せた足をグリグリと動かしてくる。
「どうだ?気持ちいいだろ!」
『気持ちいいわけっ…っ!あっ、あっ、あっ、ああっ!!』
オレの身体を揺さぶりながら、
リズミカルに股間を刺激してくる先輩。
手コキよりも乱暴な、味わったことのない刺激に、思わず声が出る。
『んあっ!?んくっ、ああっ!!』
「善がってんじゃねぇか!
気持ちいいんだろ?チンポ、足で踏みつけられて!」
長年畳の上で擦れた先輩の足の裏は硬く、
時々捻りを加えて押される度に、上擦った善がり声が漏れてしまう。
『ひっあああっ!
先輩っ、きついっ、やめっ、んああっ!』
「やめねぇよ!最後までって言っただろ!」
オレの泣きが入っても、先輩は力を緩めるどころか、
さらに激しく足の裏を擦りつけて、責め立ててきた。
『はぁっ、んっああっ!』
「おお、なんかぐちょぐちょ音がし出したな。
パンツの中が先汁でびしょ濡れになってんじゃねぇか?」
先輩がその音を愉しむように、足をぐいぐい揺らして、
パンツの中でオレの肉棒を暴れさせるように、刺激する。
『んひっあああっ!
先輩っ、もうっ、勘弁して、くださいぃっ!出ちゃいますっ!』
「出させる為にこうしてんだろ!
ほらっ、出しちまえっ!足で踏まれたままイっちまえ!」
腰が浮くほど激しく身体を揺さぶられながら、
かかとでタマを押し潰され、足の裏全体で裏筋を擦ってくる。
逃れようのない責めに、オレは為す術もなく絶頂へと追いやられた。
『ん、はぁっ!?
イ、イっちゃい、ますっ…先輩、あっああああぁぁっ!!』
ビクゥゥッ!!ドクッ、ドクッ、ドクゥゥゥッ!!
下穿きの下、ボクサーパンツの中でザーメンが溢れ出る。
射精中も股間は足で踏みつけられたままで、
脈を打って震えるチンコの感触が、
先輩にも伝わっているかと思うと、ものすごく恥ずかしかった。
『ハァッ……ハァッ……』
「すげぇな、今十回以上チンポが震えたぞ。
見ろよ、お前の腹にまでザー汁が漏れてんじゃねぇか」
顔を上げ見てみると、下穿きの中からザーメンが溢れ出て、
最近ようやく割れてきた腹筋を白く汚していた。
「オレの足にもべっとりだ……。
いつも通り、お前の下穿きで拭いちまっていいよな?」
先輩はそう言うと、下穿きの裾で足の裏を拭った。
手コキの時も、滲み出たザーメンで汚れた手を拭いている。
『先輩……』
「ん、なんだ?」
“こんな抜き方するなんて、先輩、ひどい!”と言おうとしたが、
仁王立ちする先輩の股間が、
下穿きを押し上げるようにテントを張っているのを見ると、
これで先輩を助けることができているならいいかなと思ってしまう。
『……明日も個人練習、付き合ってくださいね』
「任せろ!明日もたっぷり搾ってやるからよ」
『搾るのメインで考えないでください!』
「へへっ」
屈託なく笑う黒岩先輩に、オレは本当に惚れてるんだなと思いつつ、
ぐっしょり濡れた股間の気持ち悪さに今さら気づく。
『オレ、ちょっと洗ってきますね』
「おう、道場の掃除は俺がやっといてやるから、
こびりついたザー汁、しっかり洗い流してこい」
『ザー汁とか言わないでくださいよ!』
そう言いつつ、道場の隣にある風呂場へ行き、
パンツと下穿きにべっとり付着した粘液を流水で落とした後、
ザーメンまみれの股間を、熱いシャワーで洗い流した。
『うぅ……まだ、ジンジンする』
先輩に電気アンマされてたことを思い出すと、
また勃起してきそうになる。
『って、ダメだダメだ』
掃除は元々、後輩であるオレの仕事で、
それを先輩にさせている以上、早く戻らないとマズい。
『窓も多いし、せめて戸締りくらいは手伝わないと……』
とりあえずシャワーは股間だけにして、
下は替えのパンツとジャージ、上はそのまま柔道着という格好で、
先輩が待つ道場へと戻った………… (本編へ)