プロローグ
(甘さ:★★★・・)
『なあ、ゴムねぇか?』 畳敷きの留置場で寝転がりながら、 鉄格子の向こう側にいる警察官にそう話しかけた。 「ゴムとは輪ゴムのことか? 残念だが、自殺防止の為、ひも状の物は渡すことはできない」 『警官さんは見た目通りの堅物だな。 ゴムっつったら、コンドームのことに決まってんだろうよ』 「っ……」 コンドームと聞いた警官は、瞬間的に顔を赤くし、 オレから目を逸らしながら、声を荒らげて答えた。 「避妊具など、ここでは必要ないだろう!」 『自殺にも使えねぇし、別にいいじゃねぇか。 警官さんもいい大人だし、当然常時持ち歩いてるだろ? いつ何時、ヤる機会に恵まれるか分かんねぇもんな?』 「っ……それは……」 顔はますます赤くなり、 遂には身体を反転させ、見張っているべきオレから目を離す。 もちろんそれによって、檻の中のオレが何かできるわけでもないので、 警官をからかうようにさらに話を続けた。 『ゴム持ってねぇってことは、 警官さんは生の中出し派ってことになるよな?』 「ち、違うっ! 今日はたまたま持ち合わせていないだけだ!」 『へぇ、んじゃ、何ミリのやつ使ってんだ?』 「ミ、ミリ……?……きゅ、9ミリだ」 『9だとっ!?』 オレの知らない間に、0.009mmのゴムが発売されたのかと思ったが、 警官の自信の無さそうな後ろ姿から察するに、適当に言ったようだ。 おそらく、拳銃の弾かなんかの数字なのだろうが、 オレは目の前にいる初心な警官に話を合わせてやった。 『すげぇ薄いの使ってんだな』 「……あ、ああ」 『でもオレの、このぶってぇチンポだと破れちまうかもしれねぇな』 「この? ……なっ!?おい、何を出しているんだ!早く仕舞え!」 振り返った警官は、オレがスウェットを下ろし、 勃起したチンポを丸出しにしているのを見て、驚き慌てていた。 『ゴムの話してたら、ムラムラしちまってよ。 留置場でオナニーすんのは禁止じゃねぇよな?』 オレは鉄格子の前で仁王立ちになると、 警官に見せつけるようにチンポを握り、扱き始めた。 「っ、禁止はされていないが…… そんな行為、人に見せるものではないだろう?」 『あいにくオレは見せて興奮するタイプだからな。 警官さんは留置場の見張りなんだろ? だったら、オレのせんずりもしっかり見張っててくれよ』 「な、なぜ俺が、男の自慰など見なければいけないんだ!」 警官は声を荒らげるが、無視してオレは扱き続ける。 竿を扱くだけに止まらず、手のひらにペッと唾を吐きかけ、 亀頭を握って、ぐりぐりと刺激し始めた。 『お、おおおっ、たまんねぇ……』 「っ……」 男の自慰行為を見ることには嫌悪感を覚えているようだが、 亀頭弄りなど自分ではやった経験がないのか、 警官は、善がるオレの姿をそのまま見続けていた。 『あああっ……すげっ、乳首いいっ……』 Tシャツを捲り上げ、乳首をつまみ上げて先端を扱く。 乳首を弄る度に、チンポが揺れて先っぽから我慢汁が溢れ、 脱いだスウェットに糸を引いて垂れ落ちていく。 「お、おい、服が汚れてしまうぞ」 『うっ、ハァッ…ハァッ……そんなこと言われても、 途中でっ、止めるなんて、できねぇよっ! 頼む、警官さんっ、雑巾でもいいから、チンポ汁、拭いてくれっ』 「っ!?」 『頼むっ、頼むよっ……服が、チンポ汁でっ……う、くあぁっ……』 ありえない頼み事に、驚いた表情を見せた警官だったが、 オレの切羽詰まった様子に焦ったのか、ポケットからハンカチを取り出し、 鉄格子の近くまで来て手を伸ばし、オレの亀頭の割れ目をそっと拭った。 『あ、ああぁぁっぁぁっっ!!!!』 「だ、大丈夫か?」 『ハァッ、あぁっっ!! チンポ汁が、どんどんっ、出ちまうっ!』 「なにっ!?お、おいっ、止まらないぞっ」 次から次にダラダラと溢れ出す我慢汁を、警官に拭かせる。 ハンカチで拭くという行為自体が亀頭責めとなり、 オレは善がり声を上げながら、 現職警察官に弄ってもらえる、ぜいたく過ぎる行為を愉しんだ。 『う、くっ……やべぇ……』 「っ、今度は何だ?」 『気持ち良すぎて、イっちまいそう、なんだ……。 でもよ、もしこの辺の物をザーメンで汚しちまったら罪になるよな?』 「それは……確かに、そうだな」 快楽に溺れ、このままぶっ放してしまえば、ザーメンが掛かり、 そこら中の物に対して、器物損壊罪が問われるのだろう。 それだけは避けないといけない…… 『ちっと、手ぇ借りるぞ、警官さん!』 「なっ!?おいっ、やめろっ!!」 ハンカチを持った警官の手を掴み、 その手ごと亀頭を包み込んで、がっちりとホールドした。 ハンカチ越しとはいえ、他人のチンポを掴むことになった警官は、 慌てふためき、何とか外そうと激しく動かす。 『く、おおおおおおっ!!! その動き、すげぇ気持ちいいっ! ああっぁっ、もっと、もっとくれぇっ!』 「ち、違うっ! そんなことの為に動かしているわけでは……」 『ハァッ、あぁっっ!! 警官さんの亀頭責めたまんねぇっ!! もうっ、イ、イっちまいそうだぁっ!!』 「や、やめろっ!!離せっ!!!」 『う、おおおおおっ、イクッ! 警官の手ん中で出すぞっ!くっ、おおおおおっ、イクッ!!!!』 ビュルゥゥッ!!!ドクゥッ!!!ドクゥゥゥッ!!ドクゥゥッ… 警官の手に包まれた亀頭から、ドバドバとザーメンが溢れ出る。 白濁液はハンカチに吸われ、ぐちゅぐちゅと音を立てながら浸透し、 警官の手のひらにまでべっとりと張り付く。 「う、っ……」 苦々しい顔をする警官の手を一切逃がさず、 そのまま押さえつけていたオレの指の隙間からも、 ヌチュッと白濁液が漏れ出してきたところで、 ようやく大量のザーメンを漏らす射精が終わった。 『ふぅ、すっきりした』 「……くっ……こんな、こと……」 鉄格子を境に、オレと警官は対照的な表情を浮かべて立っていた。 『さて、すっきりついでに、 もう一つすっきりさせるか……』 「っ、これ以上何をする気だ!」 『……オレを冤罪で捕まえた警察への復讐だ!』 カチャッ…… 金属音が響いた瞬間、警官が目を丸くして驚いた。 「なっ!?いつの間に、手錠を!?」 『オレのチンポ汁を拭かせてる時に決まってんだろ?』 手首と鉄格子を繋ぐ手錠を目の当たりにし、うろたえる警官に、 追い打ちをかけるように、オレは奪った鍵で留置場の扉を開けた。 「っ貴様!逃走するつもりか!」 『……逃げねぇよ。今言ったろ? オレは、警察に恨みがあんだよ』 「っ!?」 カチャッ……カチャッ…カチャッ…… さらに三つの手錠を使い、手首足首をそれぞれ鉄格子と繋ぐことで、 警官の四肢の動きを完全に封じる。 『オナニーを手伝ってくれた事には礼の一つも言ってやりてぇが、 テメェもオレが憎む警察の中の人間であることには、 変わりねぇからな!』 「くっ……」 こうしてオレが犯す、警官を犯すという罪が幕を開ける……(本編へ)