プロローグ
(甘さ:★★☆☆・ 急展開)
『ぐっ……イッテェッ……』
鼻っ柱を殴られ、真っ赤になった鼻から血が滴り落ちる。
腹を殴っても、効かなかったからって、
血が出やすいところを狙いやがって……。
「何睨んでんだ?
この人数相手にやるってんなら、いいぜ。
掛かってこいよ、オッサン」
『オッサンだと!?
俺はお前らと大して変わらない年齢だと思うんだが……』
「ちっ……金は持ってないだの、年は変わらないだの、
嘘ばっかついてんじゃねぇよ!
おい、お前ら、やっちまえ!」
「ウッス!!」
リーダー格の男の一声で、取り巻きの奴らが俺に群がってくる。
ったく、確かにコイツらと同じくらいの年だとは、思いたくないな。
重い荷物ばかりを扱う運送業で鍛えられた俺の体に、
ガキのしょぼいパンチが効くと思うなよ……
『……って!?何しやがるっ!!?』
群がった男達が、俺が着ていたTシャツを掴み、
四方八方から思い切り引いてきた。
ビリビリィィィィッ……
無残に引き裂かれていくTシャツ。
周りから伸びる無数の手から逃れることはできず、
仕事終わりのラフな格好だった俺は、
トランクス一枚というラフすぎる格好にまで剥かれた。
『お前ら、いくらなんでもやり過ぎだぞ!!』
適当に殴られてやって、流そうとしていた俺も、
さすがに我慢ならなかった。
「ヒュー、マジでいい体してるじゃねぇか、オッサン」
『ふざけるなっ!!……ぐっ!?』
「大人しくしろって。
その格好じゃどうせ逃げられないだろうけどな」
足払いを掛けられ、体勢を崩した俺の体を、
地面に押さえつける取り巻きの男達。
腕を一人ずつに押さえられ、肩を別の男に掴まれると、
起き上がることすらできなくなった。
さらに、二人の男によって、両脚を大きく開かされる。
「安心しろよ、橋の下で、周りにこれだけの人数がいれば、
外からは見えねぇからよ……。
まあ、その代わり、俺らにじっくり見せてもらうだけどな」
『お前ら……くっ……』
「さあて、金はこの中かなぁ」
トランクスの下から、手を突っ込んでくるリーダー格の男。
金などないことを知りながら、俺の股間をまさぐってくる。
「お?金はねぇみたいだが、金玉は見つけたぞ。
縮み上がっちまってるけどな」
『くそっ、触るなっ!!』
タマを掴んだ男は、力を込めて握り潰そうとしてくる。
『ぐっあああっ……イッテェ……』
「どんだけ体を鍛えても、男に生まれたからには、
ここには弱点がぶら下がってるもんだよな」
痛みに脂汗が滲む。
オイルを塗ったようにテカる俺の胸板や割れた腹筋を眺めて、
男は舌舐めずりをしている。
『お前もタマ付いてる男なら、こんな気色悪ぃやり方すんなよ!』
「気色悪いか……金玉の触り心地は良いんだけどな。
まあいい、悪いなら、良くしてやるまでだ」
『んぐっ!?』
俺は取り巻きの男の一人に、手で口を塞がれた。
そして、赤くなった鼻の下に、茶色い小瓶をあてがわれた。
それが、吸ったらヤバいものだとすぐに気付くが、
急に口を塞がれ、肺にも空気が残っていない状態では止めていられず、
鼻から息を吸うしかなかった。
『ンぁッ!?』
小瓶から出る気体を嗅いだ瞬間、
体中の血管に流れる血が、沸騰したように熱く感じた。
男に握られたままのタマに、精液が漲りパンと張る。
「もう効いてるだろうが、念のためこのまま三分間吸わせ続けてやるよ」
『ッ!?』
三分だと!?俺の驚いた表情を見た男はニヤリと笑い、
張りのあるタマを、ゴリッ…ゴリッ……と押し潰すように揉み始めた。
『くっ!?んぐぐっ……』
さっきまで痛みしか感じなかったはずのタマ責めが、
別の鋭い感覚を与えてくる。
肉棒の先端が布地に擦れ、トランクスの前が突っ張っていく感覚で、
自分の体に起こっている変化を知る。
「チンポが勃ってきたじゃねぇか。
タマを握られて、気色悪いんじゃなかったのか?」
『んっぐぁぁっ……』
頭の中がジーンと痺れて、
チンポの根元……ずっと奥の方がジンジンと疼く。
体の中で熱くたぎる欲望が、チンポの先から汁となって溢れ出る。
「トランクスの色が変わっちまうくらい我慢汁が出てるぞ。
そろそろ脱がしてやろう。窮屈だろう?」
『ンンッ!!んぅっ!!』
口を塞がれ、手も足も出ない俺の抗議など、男には届かない。
「さあ御開帳といこうかっ!」
最後の砦だったトランクスは引き裂かれ、無情にも布切れとなった。
ギンギンに勃起した肉棒が外気に晒される。
血管が浮き出るほどいきり勃ち、汁を吐き出すチンポを見た、
周囲の男達が嘲笑交じりに言葉を放つ。
「うわっ、勃起してんのに、皮がカリに引っ掛かってんじゃん。
もろ仮性ホーケーだな」
「ムッツリっぽいし、皮オナとかしまくってんじゃねぇの?」
「ハハッ、それ超ありそー。
汁ダクなチンポをグチュグチュ言わせてんだろ、なあ、オッサン」
言いたい放題言われても、口を塞がれたままの俺には、
反論の余地がなかった。
茶色い小瓶の効果に、見られる恥ずかしさも加わって、
紅潮した体の上を、汗がダラダラと流れた。
「さて、そろそろ三分経っただろう。離してやれ」
『っ……ハァッ…ハァ……』
口を押さえていた手が離れていくと、俺が出した涎が糸を引いた。
小瓶を嗅がされ続けた俺は、相当な体力を消耗した上に、
止まることを知らない男の射精欲に火をつけられていた。
「イきたいだろ?
イかせてくださいって言ったら、楽になれるぞ」
『……誰が、言うか』
「おお、頑張るねぇ……まだまだ楽しめそうじゃねぇか」
射精したいが、そんなことを頼むなんて絶対したくない。
俺のやせ我慢をあざ笑うように、リーダー格の男は次の手に出る。
チンポの先から溢れる先走り汁を、指にたっぷりと撫でつけ、
裏筋からタマまで、ツーッと指の腹で撫でながら股の間に指を進ませた。
『っ!?そこは、やめろぉっ!!』
「タマ責めだって、最初は嫌がってただろ?
きっとコッチも好きになるさ」
ズブズブゥゥッ……
『くっあああぁっ!!!』
指が股の間に沈み込んでいく……ケツに指が突き入れられていく。
小瓶の効果か、男の節くれだった指が、
肉襞を擦る感覚も快感として感じてしまう。
『ウッ、くぅっ……抜けぇっ!!』
「我慢汁溢れさせながらじゃ、説得力がねぇな。
それに、チンポの奥が疼きまくってるんだろ?
そこを今から突いてやろうってんだから、感謝してもらわねぇと」
茶色い小瓶を吸ってから、ずっと疼いているチンポの奥の部分。
体中の熱い血液が、全部そこに集まっているように感じるくらいで、
そこが、俺の理性を吹き飛ばすほどの快楽スポットであることも、
容易に想像できてしまう。
「ほら、ここだろ?
膨らんで、軽く擦るだけで我慢汁が噴水みてぇになってよぉ」
『くっ、はぁぁっ……やめろぉぉっ……』
突かれることはなく、ただ軽く擦られ続ける。
勃起したチンポから噴き出す先走り汁が徐々に白く濁り、
射精寸前のところで、執拗に焦らされ続けると、
俺の理性が一枚、また一枚と剥がされていく。
堕ちてしまった方が楽だと思うほど、残酷な時間が流れた……。
『イ……イかせ、て……』
「お?そろそろ言う気になったか?
ほら、大きな声で言ってみろよ」
『イ……イかせて……くだ……』
「ギャーーーーッ!!?」
俺が屈辱的な言葉を言いかけた時、
取り巻きの外側の方で、悲鳴が上がった。
一人、また一人と、男の悲鳴が木霊する。
「さ、惨太だーーっ!!
逃げろっ、血祭りにされるぞぉぉっ!」
蜘蛛の子を散らすように、周りの男たちが逃げていく。
俺を押さえつけていた奴らがいなくなった為、
この混乱に乗じて、俺のケツを弄っていたリーダー格の男の顎を、
思い切り蹴り上げてやった。
「ゴフゥゥッ!!?」
倒れたリーダー格の男は、取り巻きの男達に担がれ、去っていった。
「ケッ、つまんねぇな。
殴り返してもこねぇ、腰抜けばっかだ……」
『はぁ……はぁ……助かった、ありがとな』
俺は目の前でぼやいている男に礼を言った。
男のシャツには、殴り倒した男達の血が付いている……
血祭りの惨太、この辺じゃ有名なヤツだ。
「ん?お前誰だ?」
『あ……なんだ、助けてくれたってわけじゃなかったのか。
まあ、いいや、俺は……んぐっ!?』
喧嘩慣れしたゴツイ手で、両ほほをグイッと掴まれ、
顔をじっと見つめられる。
「俺を恐がらねぇとは、ふてぇヤツだな。
……ん?オッサン顔だが……お前、俺より一日年下みてぇだな」
『っ!?』
ずっと老け顔人生を送ってきた俺は、同年代のヤツから、
年下だと言われたのは始めてだ。
……まあ、そもそも一日差まで分かるヤツなんてのも初めてだが……
「真っ赤な鼻だから、トナカイだな」
『は?』
「でも、トナカイじゃ呼びづれぇから、カイでいいよな。
オレのことは、サンタって呼ばせてやるよ」
『へ?』
惨太という名が、自分発信だったことに驚くとともに、
俺、いつも鼻が赤いわけじゃないんだが……とも思った。
……まあ、俺は偶然にも海斗って名前だからカイで問題ないし、
サンタも後で聞いたら、三男だから本当に三太なんだそうだ……。
だが、そんなことは置きっぱなしで、サンタの話は続いていく。
「で、なんでカイは素っ裸でチンコ勃ててんだ?」
『あ……いや、さっきの奴らにヤられそうになってよ……。
なんか変な薬嗅がされて、チンポが勃っちまったんだ。
まあ、大丈夫、すぐに治まるだろ』
カチャカチャッ……
サンタがおもむろにベルトを外していく。
『お、おい、何してんだ?』
「お預けはツラいだろ……
オレが責任もってヤってやるから安心しろよ。
ほら、自分で脚持って股開け」
『はぁっ!?
バ、バカなこと言うなよ!』
「バカだとっ!
俺が助けてやったんだから、当然の権利じゃねぇか」
『助ける気なんて、さらさら無かったくせにっ!!』
「うっせぇ!!
さっきからカイ見てっと、なんかこう、ムラムラして、
チンコが勃っちまうんだから、仕方ねぇだろ!」
『なっ!?』
やっぱバカじゃねぇか……さりげに告りやがって。
まあ、確かに小瓶の効果は、ケツの奥を突いてもらわないことには、
収まる気配がないから、仕方ない……のか?
『はぁ……ああ、もう分かった、好きにしろ!』
そう言って、俺は太腿の裏側に手を回し、大きく脚を開いた。
「カイ……お前のその格好、すげぇヤらしいな」
『サンタがやれっつったんだろ!
あ、あんま見んなって……恥ずかしいんだからよ……』
「おぉ、なんかカイが恥ずかしがってる姿見てたら、
すげぇ上がってきたぁ!!」
サンタは手の平にペッと唾を吐いて、
ギンギンになった肉棒に塗りつけ、
俺の股の間に座って前傾し、俺を抱いてきた。
「入れるぞ!」
『……こ、来い!』
ズボォォォォォッ……
『くっ、おぉぉぉっ……』
さっきの男の指とは比べ物にならない太さのモノが、
ケツの中に入ってくる。
でも、不思議と嫌じゃなかった。
サンタの肉棒と、俺のケツとの相性がピッタリなのか、
あまり痛みを感じずに、ズブズブと受け入れられた。
「おぉ、カイの中すげぇ……
ヒダヒダで、ギュウギュウ締めてくる……」
『ハァッ……ハァ……サンタのチンポも硬くて、良い感じだ』
熱くたぎったケツ穴の中に、さらに熱い鉄杭が打ちこまれ、
初めての感触に声を上げて善がった。
『くっ、はぁぁぁっ……あ、あっぅ……』
「うっ、おぉぉ……すげぇよぉ……」
やがて、サンタのチンポがあのポイントに差し掛かる。
そこを突かれることが少し怖くなって、サンタにしがみつくと、
サンタはそれ以上の力で、俺をギュッと抱いた。
『うっくぅぅっ!?
……当たってるっ……そこっはぁっ……』
「おおぉぉっ、締まるぅぅっ!!」
俺をきつく抱いたまま、激しく腰を遣ってくるサンタ。
サンタに突かれて揺れているのか、
Gスポットを突かれ打ち震えているのか、自分でも分からないが、
とにかく気持ち良かった……頭が真っ白になるくらいに。
「ハァッ……ハァッ……オレもう我慢できねぇっ!!
カイの中に、たっぷり出しちまうからなぁ!」
『ああっ……好きに使えって……言ったろっ……。
それに、俺もっ、もうっ……』
サンタと俺の腹の間でいきり勃ったままのチンポも、
少し白く濁った先走り汁を吐き続け、
精液が噴き上げるのを待っているようだった。
「オレ、イクッ……カイのケツの中で……イクゥゥッ!!!」
『お、俺も出るっ!!』
ドクゥゥゥゥゥッ!!!ドクゥゥゥゥゥッ!!!……
ドロドロォォォォッ……
同時に白濁液を飛ばす。
サンタは俺のケツの中に、
俺はサンタの割れた腹筋目掛けて、熱い汁を吐き出す。
ネバついた汁は、糸を引きながら、
ケツの中の粘膜に、こんがり日焼けした皮膚にベッタリとこびりついた。
『あぁっ、アチィ……サンタの汁、アッチィッ!!』
「おああっ!?カイッ、そんなに締めたら……止まんねぇっ!!」
言葉通り、大量のザーメンが俺の腹の中に注がれる。
熱い粘液に内側から焼かれながら、俺は溢れる高揚感に包まれていた。
どうやらそれは、俺だけじゃなかったようで、
その後の喘ぎ声は、全部くぐもったものになった。
サンタが唇を重ねてきたからだ……
それから、いつの間にか俺の運転するトラックの助手席は、
サンタの指定席になっていた。
まあ、腕力は相当なもんだから、俺から上に話をつけて、
なんとかサンタも雇ってもらえることとなった。
独身寮では隣同士に住んでいる……というか、俺の隣を選んだらしい。
確かに、退屈しない日々といえば、そうなんだが……
「カイッ!メシまだか?
メーシッ、メーシッ!!」
いつの間にか食卓に現れて、
ナイフとフォークでテーブルをとんとんと叩くサンタ。
でも、その日は魚料理だったもんで、
「肉を食わせろーっ!」ってキレられて、ベッドで啼かされたり……。
「よぉ、カイ!
チンコ勃ったから、今すぐヤるぞ!」
ドアを開けた時の第一声がそれで、玄関で押し倒されて、
変な体位のまま、ケツを掘られたり……。
「今日はクリスマスだから、
仕事はこの衣装でするぞ!カイもさっさと着ろっ!」
と言われて、トナカイの着ぐるみを渡され、それを着たまま、
クソ重い冷蔵庫を、階段で四階まで運ぶハメになったり……。
「今日は、着ぐるみで蒸れたカイの汗臭い匂いを、
ベッドの上で嗅ぎまくってヤるからなっ!」
とか言われたからドキドキしてたのに、帰ってすぐに寝やがったり……。
”『いい加減にしろぉーーーっ!!』”
寝ているサンタの前で、トナカイの着ぐるみを脱ぎ捨てながら、
心の中でそう叫んだ………… (本編へ)